母が、急にピアノを始めると言い出しました。
私が弾いていたピアノ。
両親が苦労して買ってくれたピアノですが、練習嫌いの私は、あまり弾いてあげなかったな。
ずっと自宅にあるけれど、私はもう家を出ていて、何となくピアノはずっと実家にあるものでした。
自宅を改装するときに。
父がピアノを売ろうと言い出しました。
私は、誰も弾かないなら改装費の足しにもなるし売ったら良いのでは、と思いました。
ですが、母が一人反対しました。
娘にピアノを弾かせるのが母の夢だったそうです。
そのとき急に、練習しなかったことを申し訳なく思ったのを覚えています。
どうしても嫌だと母が言うので、それなら・・と
私も父も諦めてピアノはそのまま居間に置かれることに
なりました。
それから1ヶ月。
母が、突然ピアノを始めると言い出しました。
良いの見つけたから、と。
今さらピアノ教室に通って本格的に習うのは、ちょっと恥ずかしいと思っていたそうです。
だって、せっかくのピアノを自分で何曲か弾けるようになりたい程度だから、とのことでした。
私は、どうせ続かないだろうと思っていました。
何かの冗談だろう、とすら思っていました。
ところが。
それからまた1ヶ月後。
実家に行くと、母が両手でピアノを弾いていました!
私はもう、びっくりです。
冗談じゃなかったということと、たったの1ヶ月でこんなに弾けるなんて、ということに驚きでした。
73歳の母が1ヶ月で両手でピアノを弾けるようになりました。
後から知ったのですが、どうやらこのピアノレッスンは自宅でラクに始められて、ご高齢のかたに人気のレッスンだったのです。
すでに日本中で1万3千人以上が受講していてピアノがラクに弾けるようになったと大好評のピアノレッスンでした。
得意げに母がそれらを教えてくれました。
なるほどと思いました。
見てみると、楽譜にはドレミや指の使い方が細かく書いてあり、DVDで映像でお手本を見られました。
先生は感じの良い明るい女性の方で、街の人気ピアノ講師ということでした。
有名なピアニストではないので、親しみやすくこれなら初心者の母でも言うことを聞いて練習する
だろうなと思いました。
今では、母のレパートリーも増えて山口百恵さんの「いい日旅立ち」やショパンの「別れの曲」
なども弾いています。
短期間でこんなに弾けるのは凄いなと思いました。
しかも、子供ならともかく、いい年の母は、頭も固いですし覚えも正直そんなに良い方ではありません。
いくつになっても、やり方があるんだなと思いました。
しかも、ちょうど今だけ秋の童謡の楽譜や
ドレミシールなど、プレゼントがたくさん
もらえるみたいです。
とっても詳しく教材の内容を書いてあるので、よくよく
読んでいただいて、良いなと思えば始めてみると
良いと思います。
母親のチャレンジは始まったばかりです。
私も楽しみになってきました。
今度行ったときは一緒にピアノを弾こうと思います。